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AIでなくなる仕事・なくならない仕事ランキング|研究機関の推計と対策

/著者:AI HACK編集部キャリア
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AIでなくなる仕事・なくならない仕事ランキング|研究機関の推計と対策

この記事の要約と結論

  • 世界経済フォーラムの2025年の調査では、減る職種の上位は郵便事務員・銀行の窓口係・データ入力係などの事務職です。

  • 野村総合研究所の「49%」は、技術的に代替できる可能性の推計で、実際になくなる割合ではありません。

  • ILO(国際労働機関)は、生成AIの影響は仕事が「なくなる」より「変わる」可能性が高いとしています。

AIでなくなる仕事は、事務・窓口・データ入力など、決まった手順をくり返す仕事が中心だと複数の研究機関が推計しています。

推計の中身と前提を知ると、不安な数字に振り回されず、今の仕事で何を準備すればよいかを判断できます。

本記事では、世界経済フォーラム・オックスフォード大学・野村総合研究所の推計をもとに、なくなる仕事となくならない仕事をまとめています。さらに、今からできるキャリア対策も紹介します。

AIでなくなる仕事ランキング【WEF 2025・オックスフォード大の推計】

AIでなくなる仕事の上位は、郵便事務員・銀行の窓口係・データ入力係などの事務職です。世界経済フォーラム(WEF)が2025年1月に公表した「Future of Jobs Report 2025」で、2030年までに減る職種として挙がっています。

ここでは、WEFの調査と、オックスフォード大学の研究の2つのランキングを紹介します。

WEF「Future of Jobs Report 2025」の減る職種ランキング

WEFのランキングは、55の国・地域の1,000社超の雇用主への調査をもとに、2025〜2030年に減る割合が大きい職種を示したものです。上位10職種のうち7職種を、事務・窓口・記録の仕事が占めました。

WEFが示した減る職種の上位10位は、以下のとおりです。

順位

職種(日本語訳)

原文の職種名

1

郵便事務員

Postal Service Clerks

2

銀行の窓口係

Bank Tellers and Related Clerks

3

データ入力係

Data Entry Clerks

4

レジ係・チケット販売係

Cashiers and Ticket Clerks

5

事務アシスタント・役員秘書

Administrative Assistants and Executive Secretaries

6

印刷関連の作業員

Printing and Related Trades Workers

7

会計・簿記・給与事務員

Accounting, Bookkeeping and Payroll Clerks

8

資材記録・在庫管理の事務員

Material-Recording and Stock-Keeping Clerks

9

交通機関の乗務員・車掌

Transportation Attendants and Conductors

10

訪問販売員・露天商など

Door-To-Door Sales Workers, News and Street Vendors, and Related Workers

※出典:World Economic Forum「Future of Jobs Report 2025」(2025年1月)Figure 2.2の掲載順。日本語訳は編集部。11位以降はグラフィックデザイナー・保険の査定担当者・法務関係者・法律事務の秘書・テレマーケター

ただし、WEFのランキングはAIだけでなく、デジタル化や経済の変化など複数の要因を含む雇用主の予測です。日本だけを対象にした順位ではない点にも注意が必要です。

オックスフォード大学の研究の代替確率ランキング

オックスフォード大学のフレイ博士とオズボーン准教授は、2013年に米国の702職業について、コンピューターに代替される確率を推計しました。確率が0.99(99%)と最も高い職種には、テレマーケターやデータ入力係が並びます。

代替される確率が高い職業の例は、以下のとおりです。

702職業中の順位

職業(日本語訳)

代替される確率

702位

テレマーケター

0.99

698位

保険の引受審査担当者

0.99

695位

税務申告書の作成者

0.99

691位

データ入力係

0.99

683位

銀行の窓口係

0.98

657位

レジ係

0.97

589位

会計士・監査人

0.94

※出典:Frey & Osborne「The Future of Employment」(2013年9月17日)。順位は代替される確率が低い順(1位が最も低い)。日本語訳は編集部

ただし、フレイ博士とオズボーン准教授の研究は米国の職業を対象にした推計で、ChatGPTなどの生成AIが登場する前のものです。日本の職業にそのまま当てはまるわけではありません。

3つの推計の違い

AIでなくなる仕事の推計は、対象の国・時点・調べ方がそれぞれ異なります。違いを知らずに数字だけを比べると、影響を大きく見積もりすぎる原因になります。

本記事で紹介する3つの推計の違いは、以下のとおりです。

推計

対象

時点

調べ方

WEF「Future of Jobs Report 2025」

世界55の国・地域

2025年1月公表(2025〜2030年の予測)

雇用主への調査

Frey & Osborne「The Future of Employment」

米国の702職業

2013年9月公表

職業ごとの代替確率の推計

野村総合研究所

日本の601職業

2015年12月公表(10〜20年後)

Frey & Osborneと同様の手法での推計

上記のとおり、日本を対象にした推計はNRIの2015年のもので、生成AIの普及前の前提です。最新の動向はWEFやILOの調査とあわせて確認しましょう。

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「日本の仕事の49%がなくなる」は本当?【野村総合研究所の推計】

「日本の仕事の49%がAIでなくなる」という話は、野村総合研究所(NRI)が2015年12月に公表した推計がもとになっています。ただし、推計の中身は「49%の仕事がなくなる」とは異なります。

ここでは、NRIの推計が示している内容と、読むときの注意点を紹介します。

野村総合研究所の推計が示していること

NRIの推計は、10〜20年後に、日本の労働人口の約49%が就いている職業で、技術的にはAIやロボットで代替できる可能性が高いというものです。オックスフォード大学のオズボーン准教授・フレイ博士との共同研究で、国内601種類の職業を対象にしています。

NRIの推計の概要は、以下のとおりです。

項目

内容

公表

2015年12月2日(野村総合研究所のニュースリリース)

対象

国内601種類の職業(労働政策研究・研修機構の「職務構造に関する研究」の分類)

結果

日本の労働人口の約49%が、技術的に代替可能性が高い職業に就いている

比較

英国35%・米国47%

時期

10〜20年後

※出典:野村総合研究所「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」(2015年12月2日)。現在は旧URLがNRIのトップページに転送されるため、Web Archiveの保存版で原文を確認(2026年10月13日)

49%を読むときの3つの注意点

49%は、実際に仕事がなくなる割合ではありません。NRI自身が、推計は技術的な代替可能性であり、実際に代替されるかは社会環境の影響が大きいと注記しています。

NRIの推計を読むときの注意点は、以下のとおりです。

  • 技術的に可能かどうかの推計:人手不足や費用など、実際に導入されるかの要因は考慮していない
  • 職業単位の推計:業務の一部だけがAIに置き換わる可能性は検討していない
  • 2015年の推計:生成AIが普及する前の技術を前提にしている

上記のとおり、49%は「仕事の一部がAIに置き換わる職業が多い」と読むのが正確です。数字だけで不安になる必要はありません。

AIによってなくなる可能性が高い仕事の特徴と職業例

AIによってなくなる可能性が高い仕事は、決まった手順をくり返す仕事と、データを体系的に処理する仕事です。NRIの推計でも、特別な知識・スキルが求められない職業や、データの分析・秩序的な操作が求められる職業は代替可能性が高い傾向がありました。

ここでは、NRIが公表した代替可能性が高い職業の例を、仕事の種類別に紹介します。

代替可能性が高い職業の例は、以下のとおりです。

仕事の種類

NRIの「代替可能性が高い100種の職業」に含まれる例

事務

一般事務員・経理事務員・人事係事務員・医療事務員・貿易事務員・データ入力係

窓口・受付

銀行窓口係・受付係・レジ係・ホテル客室係

運転・配送

タクシー運転者・路線バス運転者・電車運転士・宅配便配達員

製造・作業

自動車組立工・電子部品製造工・包装作業員・倉庫作業員

専門職の一部

会計監査係員・通関士・測量士

※出典:野村総合研究所(2015年12月2日)。NRIの表は50音順で、並びは代替可能性の確率とは無関係のため、本記事でも順位を付けずに例として紹介

ただし、上記の職業がすぐになくなるわけではありません。たとえば、運転の仕事はWEFの調査で、配送ドライバー(Light Truck or Delivery Services Drivers)が伸びる職種の9位に入っています。

AIに取られない仕事・なくならない仕事【伸びる職種ランキング】

AIに取られない仕事は、創造性・人との協調・非定型の判断が求められる仕事です。NRIは、芸術や抽象的な概念を扱う職業や、他者の理解・説得・交渉が求められる職業は、AIでの代替が難しい傾向があるとしています。

ここでは、WEFの伸びる職種ランキングと、NRIの代替可能性が低い職業の例を紹介します。

WEF「Future of Jobs Report 2025」の伸びる職種ランキング

WEFの調査で伸びる職種の上位は、ビッグデータ・AI・ソフトウェア開発などのテクノロジー職です。AIが仕事を奪う一方で、AIを作り・使う職種の需要が伸びると予測されています。

WEFが示した伸びる職種の上位10位は、以下のとおりです。

順位

職種(日本語訳)

原文の職種名

1

ビッグデータの専門家

Big Data Specialists

2

フィンテックのエンジニア

FinTech Engineers

3

AI・機械学習の専門家

AI and Machine Learning Specialists

4

ソフトウェア・アプリの開発者

Software and Applications Developers

5

セキュリティ管理の専門家

Security Management Specialists

6

データウェアハウスの専門家

Data Warehousing Specialists

7

自動運転・電気自動車の専門家

Autonomous and Electric Vehicle Specialists

8

UI・UXデザイナー

UI and UX Designers

9

配送ドライバー

Light Truck or Delivery Services Drivers

10

IoTの専門家

Internet of Things Specialists

※出典:World Economic Forum「Future of Jobs Report 2025」(2025年1月)Figure 2.2の掲載順。日本語訳は編集部。11位はデータアナリスト・データサイエンティスト

WEFは同じ報告書で、2030年までに1億7,000万人分の仕事が生まれ、9,200万人分が失われると推計しています。差し引きでは、7,800万人分(現在の雇用の7%)の増加です。

代替可能性が低い職業の例と共通する特徴

代替可能性が低い職業には、人の心身に関わる仕事、創造する仕事、人を説得・調整する仕事が多く含まれます。オックスフォード大学の研究でも、看護師(46位、確率0.009)やアプリ開発者(130位、確率0.042)は代替される確率が低い職業でした。

NRIの「代替可能性が低い100種の職業」に含まれる例と、共通する特徴は以下のとおりです。

共通する特徴

NRIの「代替可能性が低い100種の職業」に含まれる例

人の心身をケアする

内科医・精神科医・保育士・社会福祉施設介護職員・理学療法士

人に教える・寄り添う

小学校教員・学校カウンセラー・日本語教師

新しいものを創る

ゲームクリエーター・商品開発部員・アートディレクター・コピーライター

人を説得・調整する

経営コンサルタント・中小企業診断士・プロデューサー

※出典:野村総合研究所(2015年12月2日)(50音順の表から編集部が分類)、Frey & Osborne(2013年)

上記のとおり、なくならない仕事に共通するのは、人との関わりと、正解のない判断です。今の仕事でも、こうした業務の比重を増やすとAIに置き換わりにくくなります。

生成AIで仕事はどう変わる?【ILO・総務省のデータ】

生成AIの影響は、仕事がなくなることより、仕事の中身が変わることだと国際機関は分析しています。ILOは、多くの職業が人の関与を必要とする業務を含むことを理由に挙げています。

ここでは、ILOの2025年の分析と、日本の生成AIの利用状況を紹介します。

生成AIと仕事に関する主なデータは、以下のとおりです。

項目

内容

出典

生成AIの影響を受ける職業

世界の働く人の4人に1人が、生成AIの影響を何らか受ける職業に就いている

ILO(2025年5月)

最も影響を受ける職業

事務職が最も高い

ILO(2025年5月)

影響の受け方

多くの職業は人の関与が必要な業務を含むため、最も起こりやすい影響は仕事の変化

ILO(2025年5月)

日本の個人の利用経験

生成AIサービスを使ったことがある方は58.8%(前年度26.7%)

総務省 令和8年版情報通信白書

日本企業の活用方針

生成AIを「積極的に活用する」「領域を限定して利用する」方針の合計は68.9%

総務省 令和8年版情報通信白書

※総務省の数値は2025年度の調査。個人の調査は2025年度から15〜19歳を対象に加えており、20歳以上に限ると52.2%

上記のデータから、生成AIは事務職を中心に仕事の進め方を変えつつあり、日本でも1年間で利用経験が大きく広がっています。生成AIを使いこなせるかどうかが、今後の働き方を左右します。

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AI時代に今からできるキャリア対策【4つ】

AI時代のキャリア対策は、AIに置き換わりやすい業務を減らし、AIを使って成果を出す側に回ることです。WEFの調査でも、AIを作り・使う職種の需要が伸びると予測されています。

ここでは、今からできるキャリア対策を4つ紹介します。

  1. 今の仕事で生成AIを使い、成果を数字で残す
  2. 人との関わりや判断が必要な業務の比重を増やす
  3. AI・データのスキルを学ぶ
  4. AIを活かす職種への転職を検討する

今の仕事で生成AIを使い、成果を数字で残す

最も手軽な対策は、今の仕事で生成AIを使い、業務の時間や品質がどう変わったかを記録することです。生成AIの活用経験は、転職でも評価される材料になるためです。

たとえば、編集部が集計したAI関連の求人25件では、5件が生成AIツールの業務活用経験を必須にしていました。集計はGreen掲載求人をもとにしています(2026年10月13日時点)。

ただし、社内の情報を外部のAIサービスに入力する際は、勤務先のルールを確認してください。

人との関わりや判断が必要な業務の比重を増やす

AIに置き換わりにくい業務は、顧客との交渉や、正解のない課題の判断です。NRIの推計でも、説得・交渉・サービス志向性が求められる職業は代替が難しい傾向がありました。

たとえば、事務職の方は定型の入力作業をAIに任せ、業務改善の提案や関係部署との調整に時間を使えます。調整や提案の実績は、社内の評価でも転職でも説明しやすい材料です。

AI・データのスキルを学ぶ

AIやデータのスキルは、WEFの伸びる職種ランキングで上位を占める分野です。11位のデータアナリスト・データサイエンティストのように、プログラミングの経験がなくても目指せる職種もあります。

目指す職種別の進め方は、データアナリストに未経験から転職するにはやAIエンジニアになるにはで解説しています。学び方は、生成AIの資格やAIスクールを使った転職も参考にしてください。

AIを活かす職種への転職を検討する

AIを活かす職種への転職は、AI時代の変化をキャリアの機会に変える方法です。AI関連の求人は、AIの実務経験より、前職での開発・営業・業務の経験を重視する傾向があります。

編集部が集計したAI関連の求人25件では、14件がAIの実務経験を問わず、前職の経験を必須にしていました(Green掲載求人での集計、2026年10月13日時点)。職種一覧と入口は、AI・生成AI関連の仕事に転職するにはで解説しています。

自分だけで求人を探すのが難しい方は、AI活用・企画職の転職エージェント・求人サイトの比較から相談先を選びましょう。

AIでなくなる仕事に関するよくある質問

AIでなくなる仕事は何ですか?

世界経済フォーラムの2025年の調査では、減る職種の上位は郵便事務員・銀行の窓口係・データ入力係・レジ係・事務アシスタントでした。決まった手順をくり返す事務・窓口の仕事が中心です。

AIに取られない仕事は何ですか?

AIに取られない仕事は、医師・保育士・介護職員などの人をケアする仕事や、商品開発・コンサルタントなどの創造や交渉が必要な仕事です。野村総合研究所の推計でも、協調性や非定型の判断が必要な仕事は代替が難しい傾向がありました。

事務職はAIでなくなりますか?

事務職は、AIの影響を最も受けやすい職種です。ILOの2025年の分析でも、事務職が生成AIの影響を最も受けるとされています。ただし、ILOは最も起こりやすい影響を仕事の変化としており、業務の一部がAIに置き換わると考えるのが正確です。

「日本の仕事の49%がなくなる」は本当ですか?

49%は、実際に仕事がなくなる割合ではありません。野村総合研究所の2015年の推計で、日本の労働人口の約49%が技術的にAIやロボットで代替可能性が高い職業に就いているという意味です。実際に代替されるかは、社会環境の影響が大きいと注記されています。

AI時代に転職するならどんな職種がよいですか?

AI時代に転職するなら、AIを作る・使う職種が選択肢です。世界経済フォーラムの調査では、ビッグデータ・AI・ソフトウェア開発・データ分析の職種が伸びると予測されています。AI企画やAIソリューション営業など、開発経験がなくても目指せる職種もあります。

まとめ

AIでなくなる仕事・なくならない仕事の要点は、以下のとおりです。

  • WEFの2025年の調査で減る職種の上位は、郵便事務員・銀行の窓口係・データ入力係などの事務職
  • NRIの「49%」は技術的な代替可能性の推計で、実際になくなる割合ではない
  • AIに取られない仕事は、人をケアする・創る・説得する仕事
  • ILOは、生成AIの影響は仕事の変化が中心としている

AIを活かす職種への転職に関心がある方は、AI・生成AI関連の仕事に転職するにはで職種と求人の条件を確認しましょう。

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