50代のIT転職|経験を活かせる職種と求人12件で見る探し方

この記事の要約と結論
50歳以上のITエンジニアの転職者数は、2019年から2024年の5年で4.3倍に増えています(リクルート、2025年2月公表)。
50代の経験が活きるのは、PM・PMO、社内SE、品質管理、インフラ運用、基幹システムの刷新などで、求人12件では7件がクラウドの経験か知識を必須にしていました(2026年10月・編集部調べ)。
IT職の年収は60歳を境に大きく下がるため、業務委託・顧問も含めて、60歳以降まで見通して転職先を選ぶことが大切です。
50代のIT転職は、正社員として経験を活かす転職だけでなく、業務委託や顧問として関わる働き方まで選択肢が広がっています。年齢より、企業が必要とする経験を持っているかが問われる場面が増えています。
50代のIT人材が評価される職種と求人の傾向を把握すると、これまでの経験を活かせる応募先と、自分に合う働き方を選びやすくなります。
本記事では、リクルートの公表データと厚生労働省の統計で見る50代の転職と年収、経験が活きるIT職種7つをまとめています。さらに、求人12件の必須要件、正社員以外の働き方、求人の探し方と年収の考え方も紹介します。
50代でIT転職はできる?データで見る早見表
50代でのIT転職は可能で、50歳以上のITエンジニアの転職者数は2019年から2024年の5年で4.3倍に増えています(リクルート、2025年2月公表)。一方、転職で賃金が下がる方の割合は40代より高く、条件の考え方が大切です。
ここでは、50代のIT転職に関する主な数字を早見表で示したうえで、リクルートの公表データと公的統計を解説します。
50代のIT転職に関する主な数字は、以下のとおりです。
データ | 数値 | 出典・時点 |
|---|---|---|
50歳以上のITエンジニアの転職者数 | 2019年の4.3倍(2024年) | リクルート プレスリリース(2025年2月28日) |
50歳以上のITエンジニアで、転職時に賃金が1割以上上がった割合 | 20.8%(2019年は12.9%) | リクルート プレスリリース(2025年2月28日) |
転職入職率(50〜54歳) | 男性4.7%・女性7.9% | 厚生労働省「雇用動向調査」(令和7年) |
転職で賃金が増加した割合(50〜54歳) | 29.4%(減少は42.0%) | 厚生労働省「雇用動向調査」(令和7年) |
70歳までの就業確保措置を実施済みの企業 | 34.8% | 厚生労働省「高年齢者雇用状況等報告」(令和7年6月1日現在) |
情報処理・通信技術者の有効求人倍率 | 1.33倍(職業計は1.06倍) | 厚生労働省「一般職業紹介状況」(令和8年8月) |
※リクルートの数値は『リクルートエージェント』の転職者データで、市場全体の値ではありません。厚生労働省の転職入職率・賃金変動は全産業・全職種の値です(2026年10月13日時点)
上記のとおり、50代のITエンジニアの転職は増えている一方、全職種で見ると50代の転職は賃金が下がる方が多くなります。経験が合う求人を選べるかで、結果が分かれやすい年代です。
50歳以上のITエンジニアの転職は5年で4.3倍
リクルートは、『リクルートエージェント』で転職した50歳以上のITエンジニア職の人数が、2019年を1とすると2024年に4.3倍になったと公表しています。対象はSE、インターネット専門職、組込・制御ソフトウエア開発エンジニアです。
背景として、老朽化した基幹システムの維持・刷新の需要が挙げられています。同じ公表資料では、COBOLがスキルの上位10言語に入ったのは50歳以上だけだったとされています(リクルートのレジュメ分析、2024年)。
また、50歳以上のITエンジニアで転職時に賃金が1割以上上がった方の割合は、2019年の12.9%から2024年の20.8%に増えました。
公的統計で見る50代の転職と賃金
厚生労働省の雇用動向調査では、50〜54歳の転職入職率は男性4.7%、女性7.9%です。転職で賃金が増加した方は29.4%で、減少した方の42.0%を下回ります。
転職による賃金の変化を年齢階級別に比べると、以下のとおりです。
年齢階級 | 増加 | 変わらない | 減少 |
|---|---|---|---|
45〜49歳 | 41.1% | 28.0% | 30.1% |
50〜54歳 | 29.4% | 26.7% | 42.0% |
55〜59歳 | 25.5% | 33.0% | 38.9% |
60〜64歳 | 21.1% | 24.2% | 54.3% |
※厚生労働省「令和7年 雇用動向調査結果の概要」表6より。全産業・全職種の値で、ITエンジニアに限った値ではありません
全職種では、50代に入ると転職で賃金が下がる方が多くなります。ITエンジニアでは賃金が上がる方の割合が増えているため、IT職の経験を活かせる求人を選ぶことが大切です。
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AI・IT転職に強いサービスを比較する50代ITエンジニアの年収|年齢階級別の統計
50代ITエンジニアの年収は、統計上は40代後半に近い水準を保ち、60歳を境に大きく下がります。50代の転職では、60歳以降の働き方まで考えて応募先を選ぶ必要があります。
ここでは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査から、IT職の年齢階級別の年収と、50代が働く割合を紹介します。
年齢階級 | システムコンサルタント・設計者 | ソフトウェア作成者 | その他の情報処理・通信技術者 |
|---|---|---|---|
45〜49歳 | 約1,226万円 | 約729万円 | 約702万円 |
50〜54歳 | 約1,104万円 | 約722万円 | 約725万円 |
55〜59歳 | 約1,164万円 | 約720万円 | 約778万円 |
60〜64歳 | 約618万円 | 約654万円 | 約530万円 |
全年齢 | 889万円 | 578.5万円 | 609.8万円 |
※厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」職種第5表(一般労働者・企業規模10人以上・男女計)より、編集部が「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で計算。全年齢の値はjob tagの掲載額と一致します(2026年10月13日時点)
上記のとおり、システムコンサルタント・設計者の区分は、55〜59歳の約1,164万円から60〜64歳の約618万円へ、半分近くに下がります。
IT企業で働く50代の年収
IT職の50代の年収は、区分によって約720万〜1,164万円です。基盤システムのSEやITのプロジェクトマネージャを含むシステムコンサルタント・設計者の区分が最も高くなります。
ただし、統計の金額は区分の平均です。勤務先の規模や役職によって、同じ区分でも年収は大きく変わります。
IT職で働く50代の割合
IT職で働く方のうち、50代は1割強から1割半ばを占めます。編集部が同じ統計の労働者数から計算すると、システムコンサルタント・設計者の15.3%、ソフトウェア作成者の13.2%が50〜59歳でした。
50代のシステムエンジニアは、IT職の中で珍しい存在ではありません。転職の際は、同世代と比べて何が強みかを整理しておくと伝えやすくなります。
60歳以降の年収の変化に備える
50代の転職では、60歳以降の働き方と年収まで見通して応募先を選ぶことが大切です。統計では、60〜64歳になるとIT職の年収が下がる傾向がはっきり出ています。
たとえば、定年の年齢や、定年後の再雇用で役割と給与がどう変わるかは、企業ごとに違います。面接や転職エージェントを通じて確認しましょう。
50代の経験が活きるIT職種7つ
50代の経験が活きるIT職種は、技術そのものより、プロジェクトの進め方や業務・システムの全体像の理解が評価される職種です。長く現場にいた方ほど、障害対応や関係者の調整の経験を説明できます。
ここでは、50代の経験が活きるIT職種7つを表で比較したうえで、主な職種を解説します。
職種 | 活かせる経験 | 関連記事 |
|---|---|---|
PM・PMO | 進捗・品質・コストの管理、ベンダーの管理 | ― |
ITコンサル | 業務の理解、要件定義、提案 | |
社内SE・情報システム | 社内システムの運用、ベンダーの管理、セキュリティ | |
品質管理・QA | テスト設計、品質基準づくり、障害の原因分析 | ― |
インフラ運用・クラウド | サーバー・ネットワークの運用、障害対応 | ― |
基幹システムの保守・刷新 | COBOLなどの既存言語、移行の経験 | |
顧問・業務委託 | 特定領域の専門性、組織づくりの助言 |
※職種の整理はAI HACKキャリア編集部によるもの
上記の7つのうち、今の経験と最も重なる職種を主軸にし、隣の職種を併せて検討すると応募先を広げられます。
PM・PMO
PM・PMOは、大規模なプロジェクトを長く経験してきた50代が、経験をそのまま活かしやすい職種です。進捗・品質・コストの管理や、複数のベンダーとの調整は、経験の量が成果に表れやすいためです。
たとえば、編集部が確認したアイディアのプロジェクトマネージャーの求人は、マネジメント3年以上と顧客折衝・要件定義の経験を必須にしていました。
ただし、自社開発企業のPMでは、アジャイル開発やクラウドの基礎知識を求められることがあります。
社内SE・情報システム
社内SE・情報システムの担当は、システムの運用とベンダーの管理を経験してきた50代に向く職種です。社内の利用者や経営層と調整しながら、IT環境を安定して動かす役割が中心になります。
求人12件のうち4件が社内SE・コーポレートITの求人で、クラウドやセキュリティの知識を求めるものが多くありました。
社内SEへの転職の詳しい進め方は、社内SEへの転職で解説しています。
品質管理・インフラ運用
品質管理とインフラ運用は、障害の原因を突き止めて再発を防いできた経験が評価される職種です。長く運用されたシステムほど、過去の障害や仕様の経緯を知る人材が必要になるためです。
たとえば、フリー(freee)のQAエンジニアの求人は、QA実務2年以上か、品質戦略を立案・実行した経験を必須にしていました。
基幹システムの保守・刷新
基幹システムの保守・刷新は、COBOLなど既存の言語や汎用機の経験を持つ50代の強みが活きる領域です。リクルートは、レガシーシステムの維持・刷新を進めたい企業にとって、50歳以上のITエンジニアはニーズに合う可能性が高いと分析しています。
ただし、刷新の需要はいずれ落ち着く見込みとも指摘されています。クラウドなど新しい技術の学習もあわせて進めましょう。
50代が応募できる求人12件の分析【編集部調査】
50代が経験を活かせる求人は、クラウドやセキュリティなど、今の技術での運用・設計の経験を求める傾向がありました。経験年数より、担える領域の具体性が問われています。
ここでは、AI HACKキャリア編集部がForkwell Jobsで選んだ正社員求人12件をもとに、提示年収と必須要件を紹介します。「社内SE」「品質保証」「モダナイゼーション」などのキーワードで検索し、1社1件で選びました。
提示年収と必須要件の傾向
求人12件の提示年収は、下限の中央値が700万円、上限の中央値が1,050万円でした。必須要件では、12件中7件がクラウドの運用・設計か基礎知識を求めていました。
提示年収と必須要件の集計結果は、以下のとおりです。
項目 | 調査の結果 |
|---|---|
確認した求人 | 12件(1社1件・正社員) |
提示年収 | 下限の中央値700万円、上限の中央値1,050万円(幅は550万〜1,700万円) |
クラウドの運用・設計か基礎知識 | 7件 |
要件定義・アーキテクチャ設計など上流・設計の経験 | 7件 |
経験年数の明記 | 6件(1年以上〜5年以上が目安) |
社内外とのコミュニケーション・折衝 | 5件 |
リード・マネジメント・技術的な意思決定 | 5件 |
セキュリティの知識・施策の経験 | 3件 |
COBOL・汎用機の経験 | 0件 |
※2026年10月13日時点・AI HACKキャリア編集部調べ(Forkwell Jobs掲載の正社員求人12件、1社1件)。1件の求人が複数の要件に当てはまる場合は、それぞれに数えています。Forkwell Jobsは自社開発・SaaS企業の求人が中心で、SIerや金融機関の基幹システムの求人はほとんど含まれていません
上記のとおり、今回の12件にCOBOLや汎用機を必須にする求人はありませんでした。基幹システムの経験を活かしたい方は、SIerや事業会社の求人を扱う転職エージェントで探すのが近道です。
主な求人の提示年収と必須要件
求人12件の提示年収と必須要件を、職種ごとに一覧にします。提示年収は求人原文の金額です。
企業 | 求人 | 提示年収 | 必須要件(要約) |
|---|---|---|---|
コーポレートエンジニア | 700万〜1,200万円 | Google Workspace・Microsoft 365の設計・運用、クラウドインフラの設計・運用、SaaSによる業務改善 | |
コーポレートエンジニア(マネージャー候補) | 700万〜1,000万円 | 社内IT・社内システムの整備と運用、全社のセキュリティ施策、ISMS等の監査対応、クラウドの管理 | |
情報システム担当(社内SE) | 600万〜1,000万円 | 社内SE・情シスの実務経験、クラウドの運用、ネットワーク・セキュリティの基礎知識 | |
情報システム担当 | 600万〜1,000万円 | 情報システムの実務経験1年以上、セキュリティ・ネットワークの基本的な知識、バックオフィス業務の理解 | |
プロジェクトマネージャー | 800万〜1,200万円 | システム開発のマネジメント3年以上が目安、顧客折衝・要件定義、クラウドの基礎知識 | |
サービス部のマネージャー | 700万〜1,000万円 | エンジニア組織のマネジメント3年以上、PMとして要件定義からリリースまで、Web開発5年以上が目安 | |
プラットフォームアーキテクト | 1,000万〜1,700万円 | クラウドでのシステム設計・運用、大規模環境のアーキテクチャ設計、経営陣や他部署と連携するリーダーシップ | |
シニアプラットフォームエンジニア | 800万〜1,500万円 | Webアプリの開発・運用、RDBの設計、クラウドでの開発、技術的な意思決定と上流工程の経験 | |
リードデータエンジニア | 840万〜1,200万円 | クラウドのデータ分析基盤の設計・構築5年以上が目安、チームのリーダーか技術的な意思決定の責任者 | |
バックエンドエンジニア(ID・課金決済基盤) | 700万〜1,100万円 | Webアプリ開発、システムアーキテクチャ設計、CI/CDの構築・改善、テスト自動化 | |
サーバーサイドエンジニア(アーキテクチャ刷新・大阪) | 600万〜900万円 | PHP・JavaScript・DB設計の実務3年以上、テスト設計、SQLの分析 | |
QAエンジニア | 550万〜1,000万円 | QA実務2年以上(開発経験との合算も可)、品質戦略の立案・実行などのいずれか |
※2026年10月13日時点・AI HACKキャリア編集部調べ(Forkwell Jobs掲載の正社員求人12件、1社1件)。各求人ページの原文より。掲載順は職種ごとに並べたもので、順位ではありません。募集は終了している場合があります
12件とも、応募できる年齢の上限は書かれていませんでした。労働施策総合推進法が、例外を除いて募集・採用で年齢を理由に制限を設けることを禁じているためです。
50代の働き方の選択肢|正社員・再雇用・業務委託・顧問
50代のIT人材の働き方は、正社員への転職だけでなく、今の会社での継続雇用や、業務委託・顧問として関わる形まであります。高年齢者雇用安定法でも、70歳までの就業機会として業務委託の制度が挙げられています。
ここでは、高年齢者雇用安定法の内容と、正社員以外の働き方の特徴を紹介します。
高年齢者雇用安定法で決められていること
高年齢者雇用安定法は、企業に65歳までの雇用確保を義務付け、70歳までの就業機会の確保を努力義務としています。70歳までの措置は、令和3年4月1日から施行されています。
企業が講じる措置は、以下のとおりです。
区分 | 企業が講じる措置 |
|---|---|
65歳までの雇用確保(義務) | 定年制の廃止、定年の引上げ、継続雇用制度の導入のいずれか |
70歳までの就業確保(努力義務) | 70歳までの定年の引上げ・定年制の廃止・継続雇用制度・継続的な業務委託契約の制度・社会貢献事業に従事できる制度のいずれか |
※厚生労働省「高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~」、令和7年「高年齢者雇用状況等報告」より(2026年10月13日時点)
令和7年6月1日現在、70歳までの就業確保措置を実施済みの企業は34.8%、65歳以上を定年とする企業(定年制の廃止を含む)は34.9%です。応募先がどの措置を採っているかは、転職後の働き方を左右します。
業務委託・フリーランスとして働く
業務委託・フリーランスは、PMやインフラなど特定の領域で実績がある50代が、稼働日数を調整しながら働ける形です。正社員の採用より、案件ごとに必要な経験で選ばれるためです。
たとえば、株式会社エイジレスは、ミドルシニア層に特化した人材サービスとして、フリーランス向けの案件マッチングを提供しています。独立の準備はフリーランスエンジニアになるには、単価の相場はフリーランスエンジニアの単価相場で解説しています。
ただし、業務委託は契約が途切れると収入も止まります。在職中に副業で小さく始めて、案件の取り方を確かめる方法もあります。
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エンジニアの副業案件の探し方|週1〜・リモート
顧問・技術アドバイザーとして関わる
顧問・技術アドバイザーは、組織づくりやシステム選定など、特定のテーマで助言する関わり方です。常勤の採用ほど人件費をかけずに、経験者の知見を借りたい企業があるためです。
ただし、顧問の契約は人脈や紹介から決まることも多く、求人の数は正社員より限られます。業務委託のエージェントや知人への相談とあわせて探しましょう。
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AI・IT転職に強いサービスを比較する50代のIT求人の探し方4つ
50代のIT求人は、求人サイトで広く探すより、経験に合う求人を紹介してもらえる窓口を複数持つと見つけやすくなります。経験者向けの求人は、非公開で募集されることもあるためです。
ここでは、50代のIT求人の探し方を4つ紹介します。
- ミドル・ハイクラスに対応する転職エージェントに相談する
- スカウト型のサービスに職務経歴を登録する
- 業務委託のエージェントで案件を探す
- 前職の取引先や知人からの紹介を活かす
上記の4つは、正社員と業務委託のどちらを考えているかで比重を変えます。迷っている段階なら、1と3を並行すると両方の条件を比べられます。
ミドル・ハイクラス対応の転職エージェントに相談する
正社員の転職を考える50代は、ミドル・ハイクラスの支援を公式に掲げる転職エージェントに相談するのが近道です。管理職や専門職の求人は、担当者が企業の要望を聞いたうえで紹介することが多いためです。
複数のサービスを使う際の進め方は、転職エージェントの複数登録で解説しています。
職務経歴を10年以上さかのぼって整理する
どの方法で探す場合も、職務経歴を10年以上さかのぼって整理しておくと、企業との接点を見つけやすくなります。リクルートも、ミドル世代の経験の棚卸しは数十年単位で振り返ることが重要だと解説しています。
たとえば、システムの移行や大きな障害への対応など、直近ではない経験が応募先の課題と重なることがあります。書き方はエンジニアの職務経歴書の書き方を参考にしてください。
50代に対応する主な転職サービス
AI HACKキャリアに掲載しているサービスのうち、50代に対応し、公式サイトでミドル・ハイクラスやIT職の支援を確認できたものは、以下のとおりです。
サービス | 公式サイトの記載(要約) | 出典 |
|---|---|---|
管理・専門職、ミドル・ハイクラス向けで、高年収層に特化した転職エージェント | ||
ITエンジニア特化の転職エージェント。求人検索の条件に「年収1,000万円以上」がある | ||
ミドルシニア層に特化した人材サービスを展開する株式会社エイジレスの、フリーランス向け案件マッチング事業 |
※2026年10月13日時点・各社公式サイトより。掲載順は順位ではありません。50代対応の分類はAI HACKキャリアの掲載データでの分類(2026年10月時点)
そのほかのサービスは、50代の転職エージェント比較で、正社員・業務委託の別や対応職種を比べられます。業務委託の案件を探す方は、フリーランスエージェントの比較も確認しましょう。
50代のIT転職での年収の考え方
50代のIT転職では、転職直後の年収だけでなく、60歳以降も含めた生涯の収入と働ける期間で比べることが大切です。統計では、60歳を境にIT職の年収が大きく下がるためです。
ここでは、年収が上がりやすいケースと、年収以外に確認したい条件を紹介します。
年収が上がりやすいケース | 年収が下がりやすいケース |
|---|---|
基幹システムの刷新など、経験者が少ない領域の求人 | 未経験の職種や業界へ移る場合 |
クラウド・セキュリティなど今の技術の経験がある | 直近の担当技術が古く、学び直しをしていない |
役職定年前に、管理職や専門職として転職する | 役職定年後の年収を基準に交渉する |
※AI HACKキャリア編集部の整理。リクルートの公表データでは、50歳以上のITエンジニアの20.8%が転職時に賃金を1割以上上げています(2024年)
年収が下がる場合も、定年の年齢や65歳以降の雇用制度によっては、生涯の収入で上回ることがあります。
年収以外に確認したい条件
50代の転職で、年収とあわせて確認したい条件は、以下のとおりです。
- 定年の年齢と、定年後の再雇用・業務委託の制度
- 役職定年の有無と、その後の役割・給与
- 入社後に任される役割と、評価の基準
- リモートワークや勤務日数の柔軟さ
上記の4点を面接や転職エージェント経由で確かめると、入社後のずれを防ぎやすくなります。40代のうちに転職を考える方は、40代エンジニアの転職もあわせて読んでください。
50代のIT転職に関するよくある質問
50代のIT転職については、転職している人の多さや年収、未経験からの転職についての疑問が多く寄せられます。
ここでは、よくある4つの質問に答えます。
50代のシステムエンジニアは転職していますか?
50代のシステムエンジニアの転職は増えています。リクルートの公表データでは、『リクルートエージェント』で転職した50歳以上のITエンジニアの人数が、2019年から2024年の5年で4.3倍になりました。
IT企業で50代の年収はいくらですか?
厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和7年)から計算すると、50〜54歳の年収はソフトウェア作成者で約722万円、システムコンサルタント・設計者で約1,104万円です。60〜64歳になると、どちらの区分も下がります。
50代での転職は厳しいですか?
50代での転職は、全職種で見ると賃金が下がる方が多く、厳しさはあります。厚生労働省の雇用動向調査では、50〜54歳で賃金が増加した方は29.4%、減少した方は42.0%でした。IT職では、PM・社内SE・クラウドなど経験が活きる求人に絞ると、条件を保ちやすくなります。
50代未経験でもIT業界に転職できますか?
50代未経験でIT業界へ移る場合は、開発職より、前職の業務知識を活かせる社内SEやDX推進の担当などが現実的です。応募の前に、ITの基礎知識を資格などで示しておくと、学ぶ姿勢を伝えやすくなります。
まとめ
50代のIT転職の要点は、以下のとおりです。
- 50歳以上のITエンジニアの転職者数は5年で4.3倍(リクルート、2024年)
- IT職の50代の年収は約720万〜1,164万円で、60歳を境に大きく下がる(編集部計算)
- PM・PMO、社内SE、品質管理、インフラ運用、基幹システムの刷新などで経験が活きる
- 求人12件では、7件がクラウドの運用・設計か基礎知識を必須にしていた
- 正社員だけでなく、業務委託・顧問も含めて働き方を選べる
経験を活かせる求人を探したい方は、50代の転職エージェントを比べて、正社員と業務委託の両方の相談先を選びましょう。
\ 職種・経験・年代から、自分に合う転職エージェントを探せます /
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